琉球大学医学部附属病院 歯科口腔外科 は沖縄県内唯一の日本口腔外科学会認定研修施設です。

ラオス2014年度オペレーション参加研修医による活動報告

「ラオス国口唇口蓋裂無償医療援助活動に参加して」
 
琉球大学医学部附属病院歯科口腔外科
2014年度臨床研修歯科医師
佐藤博子
 
12月にラオス国にて琉球大学病院による口唇口蓋裂チャリティーオペレーションが行われました。且つてから、海外活動に興味を持っていた私は、同行を懇願し、この度参加させて頂けることとなりました。
2014年12月18日、早朝に那覇空港を出発しましたが、楽しみな反面、ベテランの先生たちに混じり迷惑をかけられないという一抹の不安がありました。飛行機を福岡空港で乗り継ぎ、タイを経由し、夜のラオスに到着しました。12月でしたが、ラオス国は暖かく過ごしやすいと思いました。
ラオス国の多くの人達の宗教は仏教が主ですが、やはりラオス国の人達もクリスマスが好きなようで、街はクリスマスツリーやイルミネーションできらきらしていました。思っていたよりも街中は開発されていて、楽しそうな雰囲気でした。
 
12月19日の朝、早速病院へ行きました。すでに待合室は、手術を希望している患者さんと家族で溢れかえっていました。口唇裂の子供、口蓋裂の子供や青年、口唇修正を希望している人たちなどさまざまな患者さんが待っており、遠方からの人もいました。
まず、術前の診察と手術室の準備をする2つのグループに分かれ、私は手術室を担当し、翌日から始まる手術の準備を行いました。通訳の方を通し、現地看護師さんと手術に必要な器具の整理や機械の配置、薬剤の確認などを行いました。その後、参加者全員でカンファレンスを行い、手術患者が選ばれ、今後の手術日程が立てられましたが、体重の小さい子や感冒症状のある子供は残念ながら手術ができませんでした。その夜は、全員でミーティングをかねた夕食を中華料理屋で行い、ホテルに戻りました。私は、明日から手術が始まる緊張感とともに就寝しましたが、疲れからかすぐに寝入ったようです。
 
12月20日はいよいよ手術開始です。
手術は2部屋同時進行で行われます。初日は緊張すると言っていた麻酔医の先生もスムーズな手つきで泣きわめく子供たちを眠らせていました。
初日は口唇裂と口蓋裂の手術が行われました。口蓋裂手術では止血用口蓋床(シーネ)が必要で、そのシーネを作製するのは私の仕事です。麻酔導入後に印象を取って模型を作りましたが、日本で作製する際に使用するようなプレス機械はないため、常温重合レジンでシーネを作製し、大変でした。1日目の手術は無事に終了し、特に大きな問題はありませんでした。
その晩、私は疲れていたため先生方とラオ・マッサージに行き、とても気持ちよく全身リラックスできました。
 
 手術2日目は、私は砂川先生の助手として手術に参加しました。砂川先生に術式などを教えていただき、多くのことを学びました。また、先生は現地のドクターに熱心に指導していたのが印象的でした。
私は、日を重ねるに連れ、だんだん現地スタッフと息が合ってくるのが解り、ラオス国の方々と一緒に口唇口蓋裂チームの一員として働けることがとても嬉しく思いました。
 
12月24日は、砂川先生と西原先生以外の6名が帰国する日です。あっという間の最終日で、とても名残惜しい気持ちでした。この日は、私は西原先生の口唇修正術の助手をしました。現地看護師さんが「きれい」という日本語で西原先生の手術を賞賛していました。
最後に病棟で術後の診察をしましたが、術後出血などの問題はなく、経過良好でした。診察中に、現地のドクターの通訳で口蓋裂術後の女性患者から「この口蓋床はあなたがつくったの?あなたはすばらしいドクターね!」と言ってもらいました。小さな仕事でも患者さんに喜んで頂き、照れくさかったけれどもとても嬉しい気持ちになりました。
今後も、こつこつと丁寧な仕事をして、このあたたかい気持ちを忘れずに日本でも頑張りたいと思います。
 
クリスマスイブの夜、私たちはラオス国を後にし、帰路につきました。

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