琉球大学医学部附属病院 歯科口腔外科 は沖縄県内唯一の日本口腔外科学会認定研修施設です。

ラオス2015年度オペレーション参加研修医による活動報告

ラオス医療支援体験記
研修医1年 佐藤和大
 
私は、琉球大学病院歯科口腔外科に臨床研修医として昨年(平成27年)4月から研修を始めました。研修開始後、まもなく琉球大学では毎年ラオス国で口唇口蓋裂患者の無償医療援助活動を行っていることを知りました。ラオス国という国すら知らなかった私ですが、いろいろな話を聞いているうちにそのような発展途上国の医療援助活動の実際を肌で感じたいと思い、研修参加に応募し、今回晴れて、現地に赴くことができました。
12月17日、朝8:00に那覇空港を出発し、ラオス国ビエンチャン空港に到着するまでの間、福岡では摂氏2℃の中凍えに遭遇し、バンコク国際空港ではWi-Fiの接続に2時間掛かかり、空港では迷子になる、など機械音痴、方向音痴および準備不足によるいろいろな出来事に悩まされましたが、諸先生方のおかげで無事にラオス国に到着することができました。ビエンチャン空港には日本とラオスの友好をあらわす石碑があり、両国間の歴史と関係を感じることができました。
 
さて、セタティラート記念病院では、今回3日と半日の日程で、1日6〜7症例を2部屋で手術し、計21症例の患者さんの治療を無事に終える事ができました。初めての私は、手術室の時計が壊れて現在時刻がわからないと右往左往していましたが、他の先生や現地の看護師さんは慣れており、動きは非常にスムーズで時間に関係なく手術は進んでいきました。
初日に行われた術前検査では、他の国々(韓国、フランスなど)のチームが行った口唇口蓋裂術後の修正希望の患者さんも多数受診していました。術後の創部を診ると、日本チームが行った患者さんの創部は他チームよりきれいに感じ、現地スタッフも同じように思っていてくれたようで、とても誇らしく思えました。また、今回、特に印象的だったのは、「手術を受けるために術前検査に並んだ患者さんが35名以上も居たこと」、「手術可能かどうか不明な中で片道350km以上かけて病院にきている患者さんがいたこと」、「手術を終えて子供を迎えるご両親が「よく頑張った。」と涙ながらに子供に声をかけていたこと」などです。毎日が感動の日々でした。
現地の活動はとても忙しく、朝から晩まで大半が手術室で、他の先生方と交わる時間は仕事終わりから寝る前までの短い時間でした。しかし、琉大口唇口蓋裂チームで過ごしたラオス国の時間はとても楽しく、有意義なものでした。毎日の食事が大変美味しかったです。
私の顔はラオス人寄りらしく、病院でも外でも現地の人によくしゃべりかけていただきました。ラオ語はわからないのでジェスチャーのみで、コミュニケーションをとっていましたが、なんだか古くからの友人と話しているようでとても通じあえたような気がしました。後で聞くと通訳さん曰く、「あなたは私の小学校の同級生に似ている」と言われていたようです。
帰国の際、空港のお土産の値段が屋台で同じものを買うより2倍程度の値段で、後悔しながらもしぶしぶ買ったのはいい勉強になりました。
今回、ラオス国の無償医療援助に携わらせていただき、患者さんの数の多さに驚き、どの国も親の子供に対する愛情は変わらないなと感じました。今後も参加する機会があれば是非、また訪れてみたいと思います。最後に、今回ラオス国の口唇口蓋裂無償医療援助活動に参加するにあたり新崎章教授ならびに琉球大学歯科口腔外科の先生方、および関係各所の皆様にご支援いただいたことに改めて感謝申し上げます。



「ラオス国・口唇口蓋裂無償医療援助活動に参加して」
 
琉球大学医学部附属病院歯科口腔外科研修医
湧田 望
 
今回、琉球大学医学部付属病院によるラオスの口唇口蓋裂チャリティーオペレーションに参加しました。琉球大学からの参加メンバーは、西原准教授(隊長)、後藤先生、渡辺先生(麻酔科医)、兼城さん(手術室看護師)、佐藤先生(同期)と私です。
まず先に申し上げますが、12月17日は移動日に拘らずとても楽しい日になりました。
AM6:00に那覇空港に集合し、新崎教授に見送られ福岡空港に出発しました。福岡はその日はとても寒く、たまたま今年一番の冷え込みで、われわれは福岡国際空港から飛行機を乗り継ぎ6時間かけてバンコクに到着しました。                   
                                     
飛行機内のビールと機内食は格別で、とても美味しく戴きました。タイ航空のCAさんは美人で大胆で面白く、兼城さんと一緒に終始笑っていました。スワンナプーム国際空港では、ラオスまで乗り継ぎに時間があったので空港を探索して美味しいビールを戴きました。バンコクからラオスは1時間半程度でしたが、機内食と美味しいビールを戴きました。ラオスにはPM9:00頃に到着し、空港にはセタティラート病院のトンサバン先生、通訳さん、運転手さんが出迎えてくれました。ホテル到着後に全員でコンビニに行ってビールを買い、兼城さんと到着を祝して美味しいビールで乾杯し、就寝しました。移動三昧でしたが、美味しいビールをたくさん戴くことができて最高の1日+2h(ラオスと日本の時差は2hです!)でした。
翌日18日は6:00に起床し、7:30にホテルの朝食をいただきました。ラオスは元フランス領でしたので、フランスパンが美味しく、最高でした(その他におかゆやフォーなど毎日おいしい朝食が出てきました)。そして、8:15にホテルを出発し、病院に向かいましたが、ラオスは沖縄と同様に車社会で、車線は関係ない程に車やバイクがごった返し、私は到底運転できないような環境でした。道路は以前より整備されているそうですが、まだまだ舗装されていない道が多く、病院の送迎バスの後部座席に座った時にはお尻がもげるかと思いました。 
Macintosh HD:Users:waku:Pictures:iPhoto Library.photolibrary:Masters:2016:01:21:20160121-005526:IMG_0045.JPG私は、病院に到着して兼城さんと現地の看護師さん達と早速手術室の準備にかかりました。現地の手術室の看護婦さんは英語がほとんど通じず、準備中は通訳さんが術前診察の手伝いに歯科外来に行っていたので、気合とラフさでコミュニケーションを取りました。例えば、看護師さんのノックさんは私に自分の名前を「ເດືອນ」と言って、身振り手振りで大きな山のような仕草をして私に教えてくれました。私は、「あぁ、たぶん自己紹介をしているのだろうな。「山」と言う名前だろうな。」とずっと思っていました。しかし、最終日に通訳さんに「ເດືອນ」の意味は「月」だと教わりました。この様に完璧なコミュニケーション能力です。
手術室準備後、歯科外来の術前診察班と合流し、午後から手術を2件行いました。1件は、舌小帯強直症の子供の手術を西原先生が執刀しましたので、そのアシスタントにつかせて頂きました。以前から教科書や手術見学で舌小帯伸展術の術式などの勉強はしていましたが、実際に手術を見るのは初めてで、西原先生が「あっ」と言う間に終わらせてしまった手術を自分もできるようになりたいと一生忘れない気持ちで目に焼きつけました。その夜は、みんなで中華料理店で食事し、その日の反省や次の日の改善などのプランを話し合い、ホテルに戻って早めに就寝しました。一日の終わりの中華料理とラオビールはとても美味しかったです。
3日目からは琉球大学名誉教授の砂川先生、中国から梁先生らが活動に加わり、口唇裂、口蓋裂手術がだくさん行われました。私は、1日1〜2件の手術にアシスタントとして付かせていただきました。西原先生の執刀により間近で子供達がどんどんきれいになっていく様を見て、人の手で行っているとは思えない精密さはまるで魔法のようでした。いつか私もこのような手術が出来るようになりたいと益々興味が湧きました。また、今まで何がどうなっているのかさっぱりわからなかった口蓋形成術を初めて近くで拝見し、教科書でみていた意味のわからなかった図説をやっと理解することができました。
私は、毎日、多くの手術患者さんの術前の抗生剤の準備や採血サンプリング、手術アシスト、術後NICUの付き添い、抗菌薬と鎮痛剤の処方など、私の拙い英語での現地の医師や看護師さんへの指示出しなどとても忙しい日々を過ごしましたが、とても良い経験になりました。そして、朝から晩まで病院で頑張った後は、メンバー全員で晩ご飯を食べ、ラオビールを飲み、ラオマッサージでリフレッシュし、次の日はまた手術三昧の毎日でしたが、1日1日が本当に充実した1週間となりました。最終日に術後の患者さんの病棟に出向いた時の患者さん達の笑顔を見てやっぱり先生達は最高だ!私もこんな素晴らしい仕事につけてよかったと心の底から思いました。
Macintosh HD:Users:waku:Pictures:iPhoto Library.photolibrary:Masters:2016:01:21:20160121-005526:IMG_0047.JPG最終日はビエンチャン市内のタート・ルアンや凱旋門を観光し、あっという間の帰国でした。那覇に到着してホッとしましたが、翌日にはラオスが懐かしくて逆ホームシックになっていました。
医局のある先輩がラオスに行ったら人生観が変わるとおっしゃっていました。その通りでした。今回の経験を生かして私も一人でも多くの患者様を助けられるように今後の歯科医師人生を一生懸命頑張りたいと思います。
研修医1年目にこの様な恵まれた機会をいただき、新崎教授、西原准教授始め医局の諸先生方に心から感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
 
コプチャ ライライ!!
Macintosh HD:Users:waku:Pictures:iPhoto Library.photolibrary:Masters:2016:01:21:20160121-005435:IMG_0044.JPG

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